中国市場で揺らぐサイゼリヤの地位:成功の裏に潜む課題と新たな展望
おはようございます。中国深セン在住の吉川です。
先日、1月12日から14日にかけて、日本の物流業界で著名な角井亮一様と共同で「東莞・広州・深セン物流DXツアー」を企画・実施しました。このツアーには総勢20名以上の参加者が集まり、充実した3日間を過ごすことができました。

WeRide本社(筆者は前方しゃがむ右側から一人目)
ツアーでは、JD Logisticsの中国最大級の物流センター「アジア一号」や、ナスダック上場を果たした自動運転のリーディングカンパニー「WeRide」、世界最大級の知育玩具メーカー「V Tech」の製造現場など、最先端の現場を訪問。また、以前私がTBS『THE TIME,』の取材で取り上げた自動駐車ロボット「Shanyi Technology」の製品が活躍する現場も見学しました。
そのほか、美団のドローンデリバリーのデモ体験や、Luckin Coffeeの利用、アリババスーパーでのお土産購入など、今の中国の進化を実感する多彩なプログラムで構成され、感無量の3日間となりました。
ツアー中、私はバスガイド役として、最近の中国の消費トレンドについて解説させていただく機会もありました。その中で、私が特に自信を持って語ったのが、中国市場で注目を浴びている日本発のレストランチェーン「サイゼリヤ」の話題でした。サイゼリヤがなぜ中国でここまで支持されているのか、その背景や仕組みを熱心にお伝えし、参加者の皆さんに大いに興味を持っていただけたのです。
しかし、ツアー終了後に中国のテックニュースを読み漁る中で、「サイゼリヤ中国の営業利益が25%減少した」という衝撃的なニュースに出会いました。これまでX(旧Twitter)でも現場から度々サイゼリヤに関する情報を発信してきた私にとって、これは見過ごせないトピックでした。使命感を持って、これまでの中国市場におけるサイゼリヤの成功要因、そして現在直面している課題とその背景について、改めてお伝えしたいと思います。
2024年の中国市場におけるサイゼリヤの課題と展望
2024年、サイゼリヤの中国市場における営業活動が業界内で注目されています。サイゼリヤは日本国内でリーズナブルな価格で本格的なイタリアンを楽しめるレストランとして、多くの人々に広く認知されているブランドです。しかし、その影響力は国内だけにとどまらず、世界的にも評価されています。特に中国市場では、手頃な価格と高品質な料理という独自の価値提供を通じて、強い存在感を発揮してきました。
ところが、最近の決算発表によると、サイゼリヤの営業利益が前年同期比で約25%も減少したことが明らかになり、業界関係者に衝撃を与えました。興味深いのは、この利益減少が売上高の増加と同時に起こっている点です。売上が伸びているにもかかわらず、収益が減少した背景には、中国全体の経済状況や消費者の購買行動の変化が影響していると考えられます。こうした状況により、サイゼリヤの経営が直面する課題や、中国市場における今後の展開について、さまざまな視点からの議論が巻き起こっています。
サイゼリヤが中国で成功を収めた理由
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- サイゼリヤの影響を受けた中国企業の動向
- 営業利益の減少と消費低迷の影響
- 今後のサイゼリヤと中国市場の展望
- 最後に
- One More Thing: 中国ビジネスを深く知りたい方へ
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