中国テックトレンド:AIグラスとARグラス、どちらが次の「iPhone」になるのか?
皆さん、おはようございます。中国深セン在住の吉川です。
最近、日本のスタートアップ企業の皆さんと一緒に、深センのテック企業をいくつか訪問する機会がありました。その中でも特に印象的だったのが、中国が今、最も力を入れている分野の一つ、AIグラスとARグラスの会社でした。
この分野への興味は以前から非常に高く、今年の前半には、RokidやVITUREといったトッププレイヤーと交流する機会もありました。実際に現場で最新の製品に触れ、開発者の方々と話す中で、この分野の進化のスピードに改めて驚かされました。彼らがどのような課題に直面し、どのような未来を描いているのか、そのリアルな声を聞くことができたことも、今回のニュースレターを執筆する大きなきっかけとなりました。
今回は、この貴重な経験を元に、中国のAI/ARグラス市場の現状と、両者の違いを明確にしながら、皆さんにお伝えしたいと思います。日本ではまだ馴染みが薄いかもしれませんが、この分野は近い将来、私たちの働き方や生活を大きく変える可能性を秘めています。
月曜日の朝の通勤電車の中で、あるいはオフィスに着いてから、ぜひ皆さんのビジネスのヒントにしていただければ幸いです。
スマートフォンに次ぐ新しいモバイルデバイスとして、大きな期待が寄せられているAIグラスとARグラス。中国では、大手テック企業からスタートアップまでがこの分野に参入し、熾烈な競争を繰り広げています。本ニュースレターでは、両者の違いを明確にしながら、中国市場の現状と今後のブレークスルーの可能性について、深センのリアルな視点から解説します。
1. AIグラスとARグラス:似て非なる2つのプロダクト
混同されがちですが、AIグラスとARグラスは全く異なる製品コンセプトを持っています。日本の皆さんにも分かりやすいように、それぞれの特徴を整理してみましょう。